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生涯有病率や男女比率について

カウンセラー

パニック障害は、強い不安感が伴う精神疾患であることから、かつては「不安神経症」や「全般性不安障害」と呼ばれることが多かった病気です。

 

1980年には米国精神医学会で独立した病気のひとつであることが認められ、1992年に世界保健機関(WHO)によって「パニック障害」という正式な病名として登録されました。

 

これにより、日本だけではなく世界中でこの病名が知られるようになりました。つまり、パニック障害が広く認識されるようになったのは、比較的、最近のことといえます。

 

名前はよく知られるようになったとはいえ、その実態はあまり知られていない、もしくは正しく知られていないのが現状といえます。ひとくちに「強い不安や恐怖が伴う」と言われても、経験した人以外にはなかなかピンとこないものです。

 

また、パニック発作が起きると激しい不安や恐怖に襲われることから、患者は突然、取り乱したり、周囲からは常軌を逸したように見えてしまうことも少なくないため、非常に特殊な病気であると誤解されがちです。

 

しかし、パニック障害は決して特殊でもなければ、稀有な病気でもなく、誰もが発症の可能性がある病気です。芸能人のなかにもパニック障害になったことを告白した人も少なくありません。パニック障害は、一般に思われている以上に身近な存在であり、むしろポピュラーな病気だといえます。

 

パニック障害の生涯有病率について

パニック障害の生涯有病率(一生のうちに1回以上発症する人の割合)は、世界各国の研究報告によって異なりますが、おおむね1.5〜5%となっています。

 

この数字だけではわかりにくいかもしれませんが、人数に換算すると、約20〜60人に1人ということになります。つまり、学校であれば1〜2クラスに1人という割合になります。このように考えると、パニック障害は決して珍しい病気ではないことがわかるはずです。

 

ちなみに、うつ病と比較するとパニック障害の頻度は約3分の1から5分の1と低くなりますが、統合失調症と比較すると約1.5倍から2倍となり、パニック障害のほうが高い頻度で発症します。

 

男女に比率は?

パニック障害は男性・女性を問わず見られますが、比率でいうと約2対1で女性のほうがはるかに多くなっています

 

もっとも多い年代は?

年齢別に見ると、もっとも多いのが20歳前後での発症で、特に女性は30代半ばにも発症頻度がやや上昇します。

 

 

 

近年、社会の複雑化や人間関係の多様化などにより、うつ病をはじめとする「心の病」が急増しています。

 

繁華街

 

そのため、パニック障害も増加していることが考えられますが、うつ病ほど話題にされることが少なく、特殊な病気と思われているのは、パニック障害であるにもかかわらず、本人が気づいていない、病院で診てもらっていない、あるいは一般の内科で自律神経失調症など他の病気と誤診されてしまっていることなどが考えられ、潜在的なパニック障害患者は実際には数倍、数十倍に上ると考えられます。

 

パニック障害は、ストレス社会が生み出した「現代病」ともいえるため、現代人は誰もがこの病気の危険にさらされているといえます。本人の気づかないうちに忍び寄り、蝕まれてしまう可能性があるので、なんらかの異変を感じたら、早めに医師に相談するよう心がけましょう。