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薬物療法による治療とは?その効果について

薬剤師と患者

パニック障害には激しい不安や恐怖が伴うとともに、うつ症状が見られることから、これらを解消するために抗不安剤や抗うつ剤を用いた薬物療法が一般に行なわれ、高い効果を発揮しています。

 

薬物療法は、発作が起こったときに薬で治めたり、発作の再発を防ぐことを目的としており、主に、「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤 / Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)」、「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」、「TCA(三環系抗うつ剤 / Tricyclic Antidepressant)」の3つが用いられます。

 

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤

「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤 / Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)」は、パニック障害の治療薬としてはもっともよく知られており、なおかつ使われることの多い薬です。

 

抗うつなどの作用があり、医師からパニック障害と診断されると、まず最初に処方されることが多い薬でもあります。パニック障害の治療における薬物療法の入り口として位置づけられているため、強烈な効き目は期待できません。

 

効果は緩やかで、即効性はないので、治療を行なっている間は継続して服用する薬です。そのため、慢性的に激しい不安や恐怖が見られる重症患者には向きません。いわば、パニック障害の初心者向けの治療薬といったところでしょうか。

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

SSRIとは対照的に、「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」に分類される薬は、即効性が高く、発作が起きそうなときや、起きてしまったときの頓服としても利用されます。

 

ただし、突然の発作など急性の症状があらわれたときに使用されることが多いので、依存性が高くなり、乱用の危険性があるので、くれぐれも医師の指導に従って正しく使用することが大事です。

 

TCA(三環系抗うつ剤

「TCA(三環系抗うつ剤 / Tricyclic Antidepressant)」は、SSRIに比べると効果が緩やかで、胃腸などが荒れにくいという利点がある反面、副作用(吐き気、口の渇き、眠気、めまい、便秘、尿が出にくい、動悸など)があらわれやすいというデメリットがあるため、副作用に敏感な人には不向きといえます。

 

パニック障害の治療では、こうした薬物療法とともに、日常生活の改善や認知行動療法などの精神療法も同時進行で行ないます。

 

薬物療法だけでは薬に依存してしまうことになり、根本的な病気治療にはつながらず、いつまでも薬を止めることができなくなってしまいます。

 

ただし、医師の了承を得ずに、症状がよくなったからといって勝手に薬の服用を中止したり、量を減らすといったことは絶対に控えましょう。

 

医師は、治療を行なううえで薬が必要だからこそ処方しているわけで、急に服用を中止すると、せっかくよくなっていた症状が再発したり、最悪の場合、悪化させてしまうこともあるので、くれぐれも医師の指導に従い、正しく服用しましょう。