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2つの国際的診断基準の内容と違いについて

診断する医師

パニック障害だということを最終的に結論づけて診断を下すには、担当医師の独断ではなく、明確な診断基準が存在します。

 

これは、どのような病気にも同じことがいえますが、パニック障害の場合は、2つの国際的診断基準があります。

 

ひとつは、米国精神医学会が2000年に作成した精神疾患の診断・統計マニュアル第四版・解説改訂版、「DSM-IV-TR」。

 

もうひとつは、1992年に世界保健機関(WHO)が作成した国際疾病分類第10版、「ICD-10」です。

 

どちらの基準を用いるかは、それぞれの医師の判断に任せられています。とはいえ、この2つの診断基準には大きな違いはありません

 

通常、パニック障害だと特定するための問診では、最初の発作が起きた時期、一番近い発作の時期、発作が持続していた時間、これまでに何回発作が起きたか、発作のときにはどんな症状があらわれたか、思い当たる原因はあるか、家族構成、育った環境、学歴、職歴、持病はあるか、服用している薬があるか、飲酒や喫煙の量、日頃ストレスを感じるものがあるかといったことが聞かれます。

 

医師と患者

 

2つの診断基準のどちらの場合も、こうした問診によってパニック発作の有無を確認し、さらに発作が繰り返されているかどうか、特定の物質(薬など)や身体的な病気、うつ病など、その他の精神疾患が関与していないことが明らかとなった場合にパニック障害と診断されます。

 

どちらも同じような診断基準とはいえ、まったく同じではなく、

 

米国精神医学会の「DSM-IV-TR」では、パニック発作が起きた後の予期不安や破局的認知、著名な行動の変化などの発作の随伴症状を診断基準に取り入れているのに対し、WHOの「ICD-10」にはそれがないという違いがあります。

 

また、「DSM-IV-TR」では広場恐怖に対して、パニック障害を伴う場合に限って、その一症状として位置づけていますが、「ICD-10」では広場恐怖をパニック障害とは独立した疾患として位置づけているという点が異なります。

 

医師と患者

いずれにせよ、患者に対する問診で得られた情報をもとに最終的な診断を下すわけで、患者の回答が病気の診断を左右ことになります。したがって、答えにくい質問であっても、包み隠さず、正直にすべてを話しましょう。

 

もし、恥ずかしがって嘘をついたり、見栄を張ったりすると、医師は正確な病状を把握することができず、誤診を招く恐れがあります。

 

適切な治療を受けて、早期に回復するためにも、問診には恥ずかしがらずに自分の感じていること、思っていることをきちんと答えましょう。医師には守秘義務があるので、情報が外部に漏れたり、他人に知られることはないので安心して、医師を信じることが大事です。